製品： バンダイ HGUCシリーズ
サイズ： 1/144スケール
使用頻度：2022.08/30完成
リックドムをガトー専用機に仕上げたものです。 かつてプレミアムバンダイ限定キットでも販売されていた時期がありましたが、製品仕様はぶっちゃけHGUCリックドムのランナー成形色を変更しただけの製品でした。 全塗装がデフォルト工程なモデラーにとっては既存の店頭販売品からでも作成可能な機体ですゆえ、今回このように作例として仕上げてみました。1stアニメ準拠の造形とはいえドム本来の機体サイズの大きさが助けになってくれているおかげでモノアイまわりのディテールや手首の造形も手抜かりがなく、PC関節フル使用な世代のキットですので手足も軋むことなく動かしまくれます。 きっちりコストをかけられた世代のHGUCといえるのでケチのつけどころはないのですが、原型となった大河原デザインをそのまま写し取ったような古典的なまでに造形密度の薄い外観を、パネルモールドやスジ彫り・ドリル開口工作の追加によって 自分の好みにあわせた情報量バランス調整をおこない、見栄えを現行製品に見劣りしないようにする工夫をおこなっています。また、製品がもともとドム/リックドムをどちらでも選択して組めるキットなので陸戦型ドムのパーツも仕上げてあります。 差し替え軸部を短縮して取り外しやすくするなどの加工もしてありますので(短くすると折れにくくもなる)、分解スキルがあれば着せ替え遊びもできるようにしてあります。
キット構成への工作点顔面レッド部の上部側面にドリル工作による３連開口モールド追加。モノアイシールドを撤去。 顔面を覆っている十字のクリアーパーツですがこれを装着していると光の照り返しでモノアイが見えづらく、せっかく造形されている内部メカも見えません。 そういった理由による私の好みで非装着にしましたがパーツとしてはちゃんと残してありますので「あった方がいい」という趣味なかたは組み込んでください。顔面のレッド部をとりはずすだけで簡単に組み込めます。モノアイをHアイズ化。 シール再現の部分をクリアーパーツ化するお約束工作。 ボールジョイント可動軸のある繊細なモノアイ構造ですがレンズ装着部をきわどく掘り下げ(モノアイの裏面がレンズ直径よりもずっと細い棒軸なため堀りすぎると脱落する)、その1mmほど掘り下げた穴にレンズパーツを装着してあります。サイズは2.8mm。クリアーピンクの成形色を蛍光ピンクにて塗装し発色しています。胸部にパネル部品を追加してのモールド追加。 製品としてはコトブキヤ製のランナーP124など。 3×5mm程度の四角いパーツを前面×2点と上面×4点に使用。 上面は信号弾発射装置のつもり(ノリスのB3グフが使ったみたいな)。前側&側面の腹部ベルト面にスジ彫りモールドによるパネル分けや、胸部同様のパネル部品モールドを追加。ジャイアントバズの後方側に排煙モールドを追加。 個人的に昔から気になっていたことですがガンダムやザクをはじめ他の機体の持つバズーカにある後方から煙の排出されるディテールを欲しいなと考え、丸皿のパーツとメッシュのはいった〇(まる)いパーツを組み合わせたもので新造。ビームバズーカに数種のパーツを使用して造形を追加。(1)砲口の真下にはジャイアントバズのように可動フック(コトブキヤ製)を追加。(2)グリップ部になっているボックス形状前面には四角いパネル形状を追加。(3)上面の円筒状モールドを廃しハッチ形状に置き換え。(4)左側面には左手を添えるとおぼしき取っ手の形状を追加。 (5)右側面には大きなマイナスネジのシリンダー形状を追加。(6)左側の小さい光学センサー部が深い空洞なので、プラ板で内径を底上げしてクリアーグリーンのレンズパーツを追加。 また、私のこれまでの出品作例にもあるようにメッキビーズ使用による細部ノズル追加工作とステンレス針を打ち込んでのピン打ちリベット追加工作もおこないました（彩り追加の工作）。
全体の基本的な製作は 各部接着を経ての合わせ目処理＆パーティングライン処理・サーフェーサー・ガイアカラーによる塗装（つや消しコート含む）。 ガンプラを完成製作させるスタンダードな工程でおこなっています。 スミ入れはタミヤのエナメル塗料流し込み。色はグレーまたはブラウン系を使用しています。 スミ入れ塗料が定着しにくい形状の部分などには0.05mmマーカーでのふき取り手法も使用しています。

塗装パターンはガトーのパーソナルカラー。 胴体をグリーン、四肢をブルー のパターン。この二色はあまり原色っぽい鮮やかなものにすると主張がケンカになり組み合わせとしてややいびつに見えるものなので、ブルーを緑に寄せたものに調整することで一体感が増すように試みています。手首の指はフレーム色(ガンメタ)に、手の甲アーマー部は外装色(ブルー)として分けることで、もっと後発なMSのお約束配色パターンに寄せてあります。 肩ブロックインナー(球状部)、ヒジ(前腕部)側面のマルイチ形状もフレーム色に変更。 胸部前面のストライプ(ホワイト)２本は塗装によるアクセント。 肩アーマーの内側はもともと別パーツ化されたレッド部ですが、これにあわせてスカートアーマーの内側や脚部のスカートアーマー、バーニア内径色も同様のレッドにて塗装してあります。ヒートサーベルは抜刀以下、カラーガイド(※比率の%は曖昧な感覚的数値です)ブルー部 ウルトラブルー80% ビリジアン20% シャドー部にはブラックで暗くしたものを使用グリーン部 ライトグリーン90% ビリジアン10% シャドー部にはビリジアンでやや暗くしたものを使用レッド部 スカーレット60% ブライトレッド40% ブラック部 ブラック80% ホワイト20% バズーカ類グレー部 ミディアムブルー80% ビリジアン20%関節などのガンメタル部 シルバー60% 純色シアン20% ブラック20%サーベル等ホワイト部 ホワイト95% ミディアムブルー5%
細部のマーキング類は主にハイキューパーツ製。RBコーションデカールを主体に使用。 右脚側面の「01」及び三角形(ホワイト)はDZデカール。そのほか一部でクラウドデカールも導入して細部表記に使用してあります。バンダイ製のガンダムデカールも使用。ジオン公国章(左肩/リアスカート/左脚側面)。 ガトーの一年戦争当時の所属部隊の302哨戒中隊からのナンバリング「302」(左肩/左脚側面)。 ガトーの一年戦争当時大尉だった頃の階級表記(左上腕側面)。 ツィマッド社(ドムの開発メーカー)の社名ロゴあるいはエンブレム(リアスカート右端/左脚側面/右足首側面)。 その他の細部表記にもガンダムデカール付属のものを少々使用してあります。自作品の水転写デカールも数種を使用。 クリアデカールにレーザープリンターで印刷したもので水ににじむ心配なく使用できるものです。 定着にはかなり強めな軟化剤(10秒もつけるとデカールが溶解するハードタイプ)を使用。 クリアデカールは暗い面への使用は不向きなので他の出品作例に比して使用量は控えめで、全体の3割程度にとどめてあります。1 ナンバリング表記の「01(グリーン)」。 絶版機体各所にビーズ工作及びピン打ちによるメタル調細部ディテール工作もしてあります。ジオン系の重モビルスーツなのでゴールドメッキの径の大きなものを多用(2mm)。 胸部中央などのやや小さいもの(1,5mm)にはスチール調のシルバーメッキのものをの使用しています。 ピン打ちリベット工作に使用しているのは有頭5号針(針の軸側0.6mm)です。針の太さとドリル開口穴のサイズをあわせ、接着なしにスナップフィットさせて固定しています
機体本体以外の付属品は
ジャイアントバズ グリップ部が可動するので肩に担いでの保持も可能ビームバズーカ ジャイアントバズ同様にグリップ部が可動。 ヒートサーベル手首バリエーションは純正手首 バズーカ持ち手(右)/サーベル持ち手兼握り拳（左右）/平手(左) 全合計４つになりますモノアイシールド 顔面のクリアーパーツです。お好みで組み込めますドム/リックドムの選択外装 バックパック部/リアスカート/足の裏(左右)
以上です。アナベル・ガトーの機体を網羅したいという方々にこそどうぞ。